FIRE PROTECTION

火に強い木造建築

技術の進化と法整備で広がる木造建築

木造は火に弱いと思っていませんか?
「木」は断面を大きくすることで燃えにくくなります。
この特性を活かし、消火活動が行われるまでの一定の時間に表面が炭化する厚さを設定し、燃えても建物を支えられるよう部材を設計する手法が「燃え代設計」です。
また、サミットFR工法で使用する準木質耐火集成材の開発や、木材を利用した耐火構造の技術の進化、また法整備により木造でも準耐火・耐火建築物が建てられるようになりました。

技術の進化と法整備で広がる木造建築

燃え代設計で準耐火建築まで対応可能

燃え代設計により、木造でも準耐火建築まで対応可能になりました。

耐火時間と燃え代厚さの一覧
燃え代のイメージ 集成材建築物等の基準
(30分)
45分純耐火構造 1時間純耐火構造 75分純耐火構造

燃え代25mm

燃え代35mm

燃え代45mm

燃え代65mm+
残存断面の小径20cm以上

火に強い木造建築の実例

サミットHR工法を採用した2階建木造寄宿舎(燃え代設計にて設計)が竣工から数年後、火災となりました。
しかし、建物は崩壊せず、燃えた部分のみサミットHR工法で再度躯体を復旧し、現在も建物として使用しています。

建築基準法改正により、広がる木造建築

2016年6月 建築基準法改正により、建物が木造で建てやすくなりました。

point

01

防火性能の見直しにより、3階建ての学校等が建てやすくなる(法第27条)

学校などについて、避難場の安全を確保するため、これまで3階建て以上の建物は「耐火建築物」にする必要がありました。
しかし、本改正により、3階建ての学校等について一定の延焼防止措置を講じた「1時間準耐火構造の建築物」とすることが可能となり、木造の学校等が建てやすくなりました。

※学校等とは、学校、体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場またはスポーツ練習場のことを指します。
※延焼防止措置として、ひさしまたはバルコニーの設置や、天井の不燃化等の対応があります。

準耐火構造

準耐火構造とは、火災時に、一定時間(1時間または45分)倒壊しない構造としたものです。
準耐火構造には、鉄骨造や木造など様々なタイプがありますが、木造とする場合には、石膏ボード等で被覆を行う仕様の他、木材の構造部材をあらわしにする仕様(燃え代設計)も告示されています。

point

02

3000㎡を超える建築物が木造で建てやすくなる(法第21条)

従来は、延べ3000㎡を超える建築物は大規模な火災を防止するため、耐火構造等とする必要がありました。
しかし、本改正により、3000㎡以内毎に耐火性の高い壁等で区画することで耐火構造等以外の建築物とすることが可能となり、3000㎡を超える建築物が建てやすくなりました。

2019年6月 建築基準法改正により、木造建築が広がりました。

point

01

耐火構造等としなくてよい木造建築物の範囲が広がる(法21条第1項)

従来、高さ13m以下かつ軒高9m以下の建物は耐火建築とする必要がありました。
しかし、本改正により、高さ16m以下かつ3階以下(軒高は不問)に変更されました。これにより、3階建て住宅や16mまでの高さの事務所などが従来より階高を気にせず建てやすくなりました。

※倉庫や自動車車庫等を除きます。

point

02

高さ16m超または4階建て以上の中層建築物においても
構造部材である木材を「あらわし」で使用することが可能に
(法21条)

従来は、中層建築物の壁・柱等は耐火構造とするため、石膏ボード等で防火被覆する必要がありました。
しかし、本改正により、消火措置の円滑化のための設計を加えるなどして建築物全体の性能を総合的に評価することで、耐火構造以外での設計が可能となりました。
そのため、高さ16m超または4階建て以上の中層建築物でも燃え代設計を用いることで準耐火構造とし、木材をあらわしのまま構造部材として用いることが可能となりました。
なお、主要構造部の壁や柱などは75分準耐火構造とすることが求められています。

point

03

延べ面積が1000㎡を超える建築物について防火床による区画が可能に
(令113条・告示R1-197号)

改正前 改正後

延べ面積が1000㎡を超える建築物について、耐火建築物や準耐火建築物である場合等を除き、防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1000㎡以内としなければならないこととなっていました。

防火上有効な構造の防火床による区画も可能となりました。

  • 耐火構造とすること(防火床を支持する壁・柱・梁を含む。)
  • 床を突出(1.5m)させ、床の上方5mの外壁を防火構造とするなどの上階延焼防止措置を行う。

これにより、同一階での壁の区画ではなく、1階RC造・2階木造といった床による区画の形成が可能となります。

木造耐火建築物の認定の流れ

木造耐火建築物には、規定の認定ルートがあります。

建築物の耐火設計ルート

木造による耐火建築物の種類

木造耐火建築物の当社施工事例

ルートA(メンブレン型)

東部地域振興ふれあい拠点施設
ふれあいキューブ(埼玉県)

第15回木材活用コンクール優秀賞林野庁長官賞
(日本木材青壮年団体連合会主催)

  • 省CO2最先端モデル建物
  • 全国初のハイブリッド構造
  • 4階までを鉄骨、5階6階を木造
  • 耐火構造の為(木造部分は)石膏ボードにて主要構造部を被覆
材種 LVL(杉:埼玉県産) 集成材(杉・唐松)
延床面積 10,534,56㎡
用途 複合施設

ルートC

能代市立二ツ井小学校
屋内体育館(秋田県)

  • 国土交通大臣個別認定取得物件
  • 局所火源火災を条件とした耐火性能検証法を採用した耐火建築物
材種 集成材(米松・杉)
延床面積 1,460,5㎡
用途 屋内運動場

二ツ井町総合体育館(秋田県)

  • 耐火性能検証ルートC(平成12年建設省告示第1433号)
材種 集成材(杉:二ツ井産秋田杉)
延床面積 5,001.05㎡
用途 屋内運動場