高靭性型GIR接合

サミットスーパーHR工法

従来の木構造建築は、一般的に部材自体に靱性を求めることは極めて困難でしたが、
サミットスーパーHR工法は、鉄筋の塑性変形能力により、高い靭性を確保しました。

サミットスーパーHR工法の特長

FEATURE
01

高い靱性を確保

FEATURE
02

多層建築物、RC造と木造との
混構造建築物に優位

FEATURE
03

保有水平耐力計算(ルート3)で
効率的な設計が可能

FEATURE
04

木質二方向ラーメン性能の確保を実証

次世代型木構造建築工法。
サミットスーパーHR工法は、
「サミットHR工法」の技術と経験、知識を応用し、
木造業界で初の靭性を確保したGIR工法です。

縮径により靭性確保 特許第4377927号

「サミットスーパーHR工法」は、接合部の仕口付近で、鉄筋の一定範囲に切削加工を施し、
付着や部材の破壊に先行し、この部分を降伏させることで高い靭性を確保した工法です。

安心の技術力と高い信頼性

BCJ評定-LW0029-02

BCJ評定-LW0029-2

「サミットスーパーHR工法」は、研究機関でのさまざまな試験とその結果をもとに信頼性の高い技術を確立。
第三者機関からの確認も取得し高い信頼性が実証されています。

EXPERT
COMMENT

東京都市大学 名誉教授
大橋 好光

高い靭性を有し、良質かつ高性能な木造建築に期待

2010年10月に「公共建築物等木材利用推進法」が施行され、非住宅・中大規模の木造建築が増えることが期待されています。そして、多様な形態に適用できる工法として、木質ラーメン構造への期待が高まっています。
一方、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震の発生を受け、改めて耐震性に対する関心が高まっています。特に熊本地震では、観測史上初めて、震度7が2回観測されました。
大地震時、建物には終局状態での靱性、すなわちねばり強さが求められます。

しかし、木造建築では、一般に、部材自体は靱性が乏しいことから、架構としての靱性を高めるためには、接合部で靱性を確保する必要があります。

木質二方向ラーメン構造のひとつに、集成材やLVLに異形鉄筋を挿入しエポキシ樹脂で固定する「グルードインロッド工法」があります。木質ラーメン構造の代表的な工法で、これまで、さまざまな建築用途・形態に採用されてきました。

スーパーHR工法は、これを発展的に改良したもので、ロッド(鉄筋)の一部に切削加工を施し、ここを先行降伏させ、部材や鉄筋付着の破壊を起こさせない機構としたものです。
そのため、接合部の性能が鉄筋の切削部によって決定されることから、ばらつきが小さく、かつ鉄筋の塑性変形能力によって、高い靱性を発揮することができます。

この工法は、木質ラーメン構造の課題に対する一つの解答を示したものといえます。この工法を活用して、良質かつ高性能な木造建築が増えることを期待しています。